どんな年だったの?
1995年~1999年の間はのちのアニメに多大な影響を与えたと思えるような作品たちが登場してきます。『新世紀エヴァンゲリオン』『スレイヤーズ』『カードキャプターさくら』などの名作はもちろん、『名探偵コナン』『ポケットモンスター』『ONE PIECE』など、今でも放送が続いているような作品などの放送が開始しました。また、この頃から地上波でのアニメの放送数が増え「夕方といえばアニメ」というイメージが生まれてきたと思います。朝日放送では朝8時30分からは魔法少女もの(夢のクレヨン王国→おジャ魔女どれみシリーズ→明日のナージャ→プリキュアシリーズ)がはじまりました。(※テレビ朝日系列の日曜日8:30は1984年からアニメ枠ではあります)また、フジテレビでは日曜朝9時からアニメ枠(開始は1993年。デジモンシリーズ→金色のガッシュベル!!→ドラゴンボール改→トリコ→ドラゴンボール超)が活性化し、当時の子どもたちにとって日曜日の朝に早起きする要因の一つになっていたと思います。
さらに1997年はアニメ史においても重要な年で、この年に放送開始された『ポケットモンスター』が年末にいわゆるポケモンショックを起こし放送が休止されました。この事故は日本のテレビアニメにおいて多大な影響を及ぼし、一説によると「テレビを見るときは部屋を明るくしてテレビから離れて見てください」などと勧告するテロップが流され始める契機になったそうです。また深夜の時間帯に『エルフを狩るモノたちII』が放送し人気を博し、深夜アニメというスタイルが確立されていくきっかけになりました。
各年に放送開始した代表的アニメは下記の通り
1995年『ちびまる子ちゃん(第2期)』『NINKU -忍空-』『天地無用!』『行け!稲中卓球部』『ふしぎ遊戯』『スレイヤーズ』『新世紀エヴァンゲリオン』
1996年『名探偵コナン』『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』『ドラゴンボールGT』『みどりのマキバオー』『スレイヤーズNEXT』『地獄先生ぬ〜べ〜』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』
1997年『ポケットモンスター』『勇者王ガオガイガー』『少女革命ウテナ』『烈火の炎』『中華一番!』『学級王ヤマザキ』『ドクタースランプ』『はれときどきぶた』
1998年『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』『遊☆戯☆王』『カードキャプターさくら(第1期)』『彼氏彼女の事情』『おじゃる丸』『花さか天使テンテンくん』『まもって守護月天!』『カウボーイビバップ』『たこやきマントマン』
1999年『おジャ魔女どれみ』『デジモンアドベンチャー』『To Heart』『GTO』『サイボーグクロちゃん』『ゴクドーくん漫遊記』『無限のリヴァイアス』『HUNTER×HUNTER』『ONE PIECE』
俺の好きなアニメ!(傑作を紹介!)
新世紀エヴァンゲリオン / 1995年(平成7年)
平成のみならずアニメ史を語るうえで絶対に欠かすことのできない作品。当時のVHS/DVDの1巻あたりの売上枚数はおよそ25万枚で、これは「ラブライブ! 2nd Season」や「おそ松さん」などの2倍以上の数字です。今でも根強い人気があり、リメイク版の映画(新劇場版/設定とストーリーは多少異なる)が作成されるくらい人気の作品です。全26話。可能であればアニメ26話+劇場版2作品(「シト新生」「Air/まごころを、君に」)をワンセットで見て欲しいです。ちなみにエヴァンゲリオンシリーズはアニメが原作です。
今の子どもたちが見ても「え?なんでこれが人気なの?」と思われるかもしれません。社会現象まで至った要因としてやはり時代性に合っていたことは外せないでしょう。バブル崩壊・阪神淡路大震災・オウム事件などの社会不安が広がり、家庭問題を抱えた子どもたちが成人後も何らかのトラウマを抱える「アダルトチルドレン」という言葉も生まれた時代で、その時代の人たちの共感を得たのも要因だと思います。
今、そこにいる僕 / 1999年(平成11年)
©丙tarty・AIC/Geneon Universal Entertainment.
日本の鬱アニメの中でもトップクラスに鬱になれると評判の作品です。鬱アニメと一言に言ってもいろんな種類があり、本作の鬱ポイントは「理不尽」という部分。主人公は突然、別の世界に連れ去られます。その世界では慢性的な水不足で、それが原因で戦いが起こっており、主人公は少年兵たちと理不尽な世界を生き抜きます。一方サブヒロインといえる少女も別の世界から人違いで連れ去られてきます。彼女は戦時中の世界で子どもを産むための慰みものにされてしまいます。(彼女に感情移入すると鬱になりやすい)
いろいろ考えさせられる部分もあり、構成や表現の巧みさもあって、鬱アニメとして敬遠するのはちょっともったいないと思える作品です。でもこのタイプの作品苦手な人は注意してね。
HUNTER×HUNTER / 1999年(平成11年)
2011年にスタッフ・キャストを一新して最初から会長選挙編までアニメ化されていますが、個人的にはやはり1999年に放送されたこちらを見て欲しいです。(TVシリーズはヨークシン編の途中まで。OVAでGI編まで描かれています)
1999年版はセル画のため、独特の雰囲気や演出を楽しむことができます。また原作者の要望でアニメオリジナルのストーリーが追加されています。1999年版の第18話~20話の部分で軍艦島編(第3次試験Extra)とされており、これは2011年版には入っていないうえ、シナリオやキャラの掘り下げ、第4次試験が際立つ前座としての役割も果たしているなど、様々な点で評価がされているので一度は見て欲しいです。
ちなみに、私が大好きな声優さんである野川さくらさんは、第37話の天空闘技場の受付嬢→画像 でアニメ声優デビューしました。
俺の好きなヒロイン!(俺の嫁)
守護月天小璘(CV:國府田マリ子) / まもって守護月天!(1998年)
©桜野みねね/エニックス・テレビ朝日・電通・東映アニメーション
「小璘」と書いて「シャオリン」と読みます。家事全般が非常に得意で、ご覧の通り絶対的ヒロイン力をもつ少女です。作中では支天輪に宿る月の精霊であり、主をあらゆる不幸から守る役目を持っています。
どのキャラも容姿だけじゃなくて発言や行動などを加味して好きになることが多いんですけど、小璘に関しては一目惚れの領域でしたね。素直で一生懸命な姿はとても愛らしいです。そのせいか、アニメは見ていたはずなのに小璘のシーンとかは覚えているくせに、肝心の内容についてはあまり覚えていないという体たらく。
200階クラスのガイド(CV:甲斐田ゆき) / HUNTER×HUNTER(1999年)
とある非公式の女性キャラ人気投票ではまさかの2位!→外部サイト マチやシズクをおさえ、ビスケに次いで男性読者に圧倒的人気のある名無しキャラです。(初登場の第38話のエンドロールには「ガイド」とのみ記載されています)ちなみに声優の甲斐田ゆきはHUNTER×HUNTER(1999年)でクラピカの役を演じております。
目の下には隈があり、物静かで不気味な感じからミステリアスな雰囲気をかもしだしていますが、実はただボケーっとしているだけのお姉さんです(そのギャップもたまらない) 初登場の壁からスゥーっと出てくるシーン”画像“や、キルアにオーラを飛ばされて転倒したあとの表情”画像“など、ミステリアスな部分と可愛らしい部分の両方を持っているキャラクターです。あ、あとこの画像も可愛い→画像
大神マリナ(CV:池澤春菜) / 爆走兄弟レッツ&ゴー!! MAX(1998年)
主人公と同じ小学4年生という設定。だが小学生とは思えないボディに、超ショートパンツ、へそ出しルックという外見で、とりあえず可愛い。漫画には登場しないアニメオリジナルキャラクターで、OPやEDのアニメーションではヒロインよりも優遇されている要素がありました。普通にアニメが好きで見ていたはずなんですけど、途中から大神マリナ目当てで見ていたような記憶があります。(そのせいかストーリーをあんまり覚えていない…OPやEDで大神マリナが登場する部分とかは割と鮮明に覚えているのに…)
コロコロコミック原作の作品に登場するキャラクターの中で、おそらく一番好きなキャラクターがこの大神マリナだと思う。ちなみに余談なのだが、普段髪を結んでいる人が髪をおろした姿はなぜ可愛いのだろうか…”画像